部門賞

  • 松岡大地 / 木許はるみ、加藤明子、八田浩輔

    オシント新時代~荒れる情報の海

※特に、ロシアと中国におけるサプライチェーンの動態を取材した、「隠れ株主「中国」を可視化せよ AI駆使し10次取引先までチェック」(12/31)および「ロシア政府系メディア、ヤフコメ改ざん転載か 専門家『工作の一環』」(1/1)の両記事

選考委員コメント

「検証部門」では、インターネット時代の諸課題に切り込む毎日新聞の連載「オシント新時代 荒れる情報の海」を受賞作とした。
「オシント(OSINT)」とは、open-source intelligenceの略語で、一般に公開されアクセス可能な情報を収集、分析しながら課題解決を図る手法。
デジタル情報が氾濫する現代社会においてさまざまな主体が様々な目的で運用している。
このシリーズはその現状と行方を多角的に分析している。
なかでも、「ロシアと中国におけるサプライチェーンの動態を取材した「隠れ株主「中国」を可視化せよ AI駆使し10次取引先までチェック」(2021/12/31)および「ロシア政府系メディア、ヤフコメ改ざん転載か 専門家『工作の一環』」(2022/1/1)の両記事は、激動する国際社会におけるデジタルテクノロジーがもたらす可能性および弊害の最前線を描いた意欲作だ。

受賞者コメント

公開情報からインテリジェンスを抽出するオシントは、情報機関だけが担うものではなくなりました。本連載は、オシントを必要とする主体や担い手をあらゆる個人、組織へと解釈を広げて、最前線の動きと課題を報じたものです。ロシアによるウクライナ侵攻では、戦況や偽情報の検証において、非国家主体によるオシントが大きな役割を果たし、その手法や意義が改めて注目を集めています。ジャーナリズムの分野でも、オシントの手法を取り入れた革新的な報道が次々と生まれています。私たちも受賞を励みに、新しい時代のジャーナリズムの模索を続けます。取材に協力頂いたすべての方に御礼を申し上げます。

  • 松岡大地(まつおか だいち)

    外信部記者 1989年生まれ。IBC岩手放送で東日本大震災などの取材に携わった後、2014年に入社。静岡支局、東京経済部を経て22年4月から現職。

  • 木許(きもと)はるみ

    水戸支局記者 1985年生まれ。中日新聞、Business Insider Japan、じゃかるた新聞を経て2020年から毎日新聞記者。連載担当時はデジタル報道センターに所属。

  • 加藤明子(かとう あきこ)

    政治部記者 1980年生まれ。2005年入社。徳島支局、大津支局を経て15年から政治部で首相官邸や自民党、外務省を取材。経済部を挟み、現在は政治部で与党を担当。

  • 八田浩輔(はった こうすけ)

    外信部専門記者 1979年生まれ。2004年入社。京都支局、科学環境部、ブリュッセル特派員などを経て現職。共著に「偽りの薬」(新潮文庫)など。

選考委員

運営団体

PEP
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