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3部門の受賞作の中で、最も優れたものを大賞とします。大賞賞金は部門賞金との合計で150万円、部門賞は各30万円、特別賞は各15万円です。

選考委員コメント
「課題発見部門」賞の「シリーズ 公害『PFOA』」は、国際的に規制が進む有機フッ素化合物(PFOA)による高濃度土壌汚染について、中川七海氏が様々な視点から丹念に調査した一連の報道である。
PFOAは国際的には強度の有毒性がある危険な化学物質として知られており、映画にもなった。
しかし、日本ではほとんど知られておらず、主要メディアも大きく取り上げてこなかった。今回対象となった記事では、専門家の調査結果とともに、PFOAを使用している企業の担当者ならびに地方自治体担当者への取材インタビューをし、さらに情報公開請求などでより詳しい情報を入手しながら、高濃度土壌汚染が放置されている状況について詳述している。
環境省、自治体、そして企業の責任を問う姿勢は、ジャーナリズムの古典的機能である権力監視を着実に実践しており、審査員全員が調査報道として高く評価し、今年度の「PEPジャーナリズム大賞」とした。
選考委員コメント
「検証部門」では、インターネット時代の諸課題に切り込む毎日新聞の連載「オシント新時代 荒れる情報の海」を受賞作とした。
「オシント(OSINT)」とは、open-source intelligenceの略語で、一般に公開されアクセス可能な情報を収集、分析しながら課題解決を図る手法。
デジタル情報が氾濫する現代社会においてさまざまな主体が様々な目的で運用している。
このシリーズはその現状と行方を多角的に分析している。
なかでも、「ロシアと中国におけるサプライチェーンの動態を取材した「隠れ株主「中国」を可視化せよ AI駆使し10次取引先までチェック」(2021/12/31)および「ロシア政府系メディア、ヤフコメ改ざん転載か 専門家『工作の一環』」(2022/1/1)の両記事は、激動する国際社会におけるデジタルテクノロジーがもたらす可能性および弊害の最前線を描いた意欲作だ。

選考委員コメント
「オピニオン部門」には、オミクロン株の広がりの中、今年2月に政府が宣言した「まん延防止延長」に反対を唱え、その理由を自身のnoteをはじめ、ネット媒体を活用してわかりやすく説明、情報発信を続けた大竹文雄氏に贈る。
専門家という立場から冷静に状況を解説し、毅然とした態度でEBPM(証拠に基づく政策形成)の必要性を説く姿勢は、まさに本賞にふさわしいと審査員の意見が一致した。
  • 特別賞

    交通事故で息子が寝たきりに――介護を続ける親の苦悩と、「親なき後」への不安

    柳原三佳

    選考委員コメント

    柳原三佳氏の「交通事故で息子が寝たきりに――介護を続ける親の苦悩と、『親なき後』への不安」は、交通事故に遭った子どもの介護をする家族の苦悩に光を当て、さらに受け皿となる障害者施設が絶対的に不足しているこという「課題」を明るみに出した。

  • 特別賞

    不思議な裁判官人事

    木野龍逸

    選考委員コメント

    木野龍逸氏による「不思議な裁判官人事」は、裁判官のエリート度合いという評価軸について、アカデミックにみると疑問があるという評価もあったものの、一般にはほとんど知られていない裁判官人事を丁寧に検証している。
    執念の取材を評価して特別賞とした。


ファイナリスト作品

  • 課題発見部門

    (1) 子どもに「向精神薬」を飲ませた親の深い後悔
    (2) 学校から薬を勧められる「発達障害」の子供たち
    (3) いじめを受けた「発達障害」の彼女が語る薬の闇
    井艸恵美
  • 検証部門

    東京・墨田区のワクチン接種はなぜ速いのか
    江川紹子
  • オピニオン部門

    「日本に裏切られた気持ち」留学生の入国停止問題は「安全」に名を借りた差別ではないか
    渡邊裕子

選考委員

授賞式の様子 全編

協賛

PEP ジャーナリズム大賞を含むPEPの活動は以下の方々に協賛をいただいております。

運営団体

PEP
政策起業家プラットフォーム(PEP) 事務局

URL:https://peplatform.org/
問い合わせ先:政策起業家プラットフォーム 事務局