2025 年現在、生成AIに対して大きな注目が集まっています。そして今後も発展して行くであろう生成AIは、多くの人たちの知的労働をエンパワーしてくれる可能性を秘めています。
生成AIで「生成AIの政策調査プロンプト」を改善する
海外や国内の既存政策の調査をするときに ChatGPT や Gemini の Deep Research の機能を使う方は多いのではないかと思います。
一般的に、調査系の依頼は「いかに調査用プロンプトを精緻にするか」がアウトプットの質を分けます。特に Deep Research は一回あたりの時間もかかるため、一度残念な調査結果が出てくると残念さも増してしまいます。
そこで特に Deep Research 系の調査を始める前には、生成 AI を使ってプロンプトを改善することをお勧めしています(既に試されている方も多いと思いますが)。
たとえば以下のように入力し、生成 AI にプロンプトを改善してもらいます。
これから入力するプロンプトはプロンプトの素材です。これを評価し、LLMがより深く調査できるようにするためのプロンプトへと修正してください。
- 指示がなければ、「英語の文献を中心に調べ、日本語で出力する」というプロンプトを入れるようにしてください。
- 出力はマークダウン形式を指定してくさい。
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(ここに入力)
(こうしたプロンプト改善は時間のかかる Deep Research などではなく、短時間で回答が来る Gemini Flash などでも大丈夫です。)
この結果として返されるプロンプトを確認した上で、中身を修正し、修正したプロンプトを使って Deep Research を使うと、多くの場合出力が大きく改善されます。
たとえば以下のような雑なプロンプトを入力しただけでも、
これから入力するプロンプトはプロンプトの素材です。これを評価し、LLMがより深く調査できるようにするためのプロンプトへと修正してください。
- 指示がなければ、「英語の文献を中心に調べ、日本語で出力する」というプロンプトを入れるようにしてください。
- 出力はマークダウン形式を指定してくさい。
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民間の政策起業家が生成AIサービスをうまく使って政策提言を効率化する方法をいくつでも挙げてください。
以下のようになります。
# 政策起業家のための生成AI活用プロンプト
## 背景と目的
民間の政策起業家として、政策提言プロセスの効率化と質の向上のために生成AIサービスを活用したいと考えています。具体的かつ実践的な方法論を求めています。
## 調査指示
英語の文献を中心に調べ、日本語で出力してください。回答はマークダウン形式で構造化してください。
## 調査して欲しい内容
以下の点について詳細に調査してください:
1. **データ分析と政策リサーチの効率化**
- 大量の政策文書や研究論文からの情報抽出と要約
- データの可視化と傾向分析
- 国際比較研究の効率化
2. **政策提言文書の作成支援**
- 論理構成の改善
- エビデンスに基づく議論の強化
- 文書のレビューと改善プロセス
3. **ステークホルダーエンゲージメントの強化**
- 多様な関係者向けの説明資料作成
- Q&Aの予測と準備
- 反論への対応準備
4. **事例研究**
- 海外での先進的な活用事例
- 日本における政策立案プロセスへの応用可能性
- 成功事例と失敗事例からの学び
5. **倫理的考慮と透明性の確保**
- AIの活用における偏りの防止
- 情報源の透明性確保
- 政策提言の質と信頼性の維持
## 出力形式
- 各項目について具体的な実践方法と、それを実現するための特定のAIツールの推奨
- 各方法の利点と限界
- 短期的に実施可能な方法と長期的な戦略の区別
- 日本の政策環境に特化した実践的アドバイス
## 追加情報
この調査結果は、日本の政策環境における民間の政策起業家の活動強化に活用します。技術的な詳細よりも、実践的で具体的な方法論に焦点を当ててください。
専用の Gem やプロジェクトを作っておき、既定のプロンプトの中に入力しておくと毎回入力しなくて便利になります。
生成 AI 自身に生成 AI 向けのプロンプトを改善してもらうのは基本のテクニックですが、政策調査でもかなり使えるので、ぜひ試してみてください。
皆様からの生成AIの活用事例についてもぜひお聞かせください。以下のフォームからご投稿をお待ちしております。